「レジでカード決済が通らない。原因が分からず、お客様を待たせている」
「通信障害のときは、どう会計すればいいのか」
「特定のカードだけ通らないのは、うちの端末の問題なのか」
決済が使えない場面は、必ず営業中に起こります。原因を切り分ける順番を決めておかないと、その場で手が止まり、お客様を待たせることになります。
ここで大切なのは、原因を突き止めることより「会計を止めない」ことを最優先にするという判断です。原因の調査は、お客様を見送ったあとでも間に合います。
この記事では、決済が通らない原因を4つに切り分ける方法から、その場での対応、通信障害への備え、事前に決めておくべきこと、復旧後の確認までを解説します。
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【結論】原因は4つに分かれる。切り分けの順番を決めておく

結論から言えば、決済が通らない原因は次の4つのどれかです。順番に見ていけば、数十秒で切り分けられます。
ポイントは「範囲が広いものから見る」ことです。1枚のカードの問題なのか、店全体の問題なのかで、対応がまったく変わります。
①カード側の問題(そのお客様のカードだけ)
有効期限が切れている、利用枠を超えている、カード会社側で利用が止められている、といったケースです。店舗側では解決できません。
②読み取りの問題(カードや端末の物理的な問題)
ICチップが汚れている、磁気が弱くなっている、端末の読み取り部にゴミが入っている、といったケースです。
③通信の問題(店の回線)
回線が切れている、Wi-Fiが不安定、といったケースです。他の決済手段も同時に使えなくなるのが特徴です。
④決済サービス側の障害(店の外の問題)
決済会社やカード会社側で障害が起きているケースです。この場合も店舗側では何もできません。
その場での切り分け手順

お客様を待たせている状況を前提に、短時間で判断する流れです。
ステップ1:他の決済は使えるか
現金以外の別の決済手段を試します。他も全部使えないなら③通信か④障害、その1つだけなら①か②に絞れます。
これが最も早い切り分けです。まずここから見てください。
ステップ2:別のカードで試せるか
お客様が別のカードをお持ちなら試します。別のカードが通れば①のカード側の問題です。
この確認は、お客様の状況を詮索する形にならないよう「別のカードもお持ちでしょうか」と一言添えるだけにとどめます。
ステップ3:読み取り方法を変える
ICチップで読めない場合、別の読み取り方法に切り替えられることがあります。端末の案内に従って操作します。
端末の種類によって対応方法が違うため、決済端末の種類を解説した記事も参考にしてください。
ステップ4:エラー表示を控える
画面に出ている表示を控えておきます。あとで問い合わせるときに、これがあるだけで話が早く進みます。
その場での対応:会計を止めない
原因が分かっても分からなくても、お客様の会計は終わらせる必要があります。
代わりの支払い方法を用意しておく
別の決済手段か現金です。複数の決済手段を用意しておくこと自体が、最大の備えになります。1つの手段しか受けていない店は、その手段が止まると会計自体ができなくなります。
お客様への伝え方
「このカードは使えません」と言うと、お客様の信用の問題だと受け取られかねません。「こちらの機械で読み取れないようです。別の方法をお試しいただけますか」のように、原因を断定しない言い方が安全です。
実際、店舗側からは原因が特定できないことがほとんどです。断定しないほうが正確でもあります。
「あとで請求する」は避ける
その場で決済せず、後日連絡して支払ってもらう形は、回収できないリスクが残ります。原則としてその場で完結させてください。
通信障害への備え

③と④は、起きてからでは対応できません。事前の備えがすべてです。
通信手段を1つに頼らない
固定回線だけに依存していると、回線が切れた時点で決済が止まります。モバイル回線に切り替えられる端末を選ぶ、予備の通信手段を用意する、といった対策が有効です。
オフラインでの決済について
通信できない状態でも決済を受けられる仕組みが用意されている場合があります。ただし使えるかどうかは端末・契約・カードの種類によって異なり、どの店でも使えるわけではありません。
また、あとで通信が回復したときに承認が下りない可能性が残ります。使えるかどうか、使う場合の条件はどうかを、導入時に契約先へ確認しておくことをおすすめします。
現金を受けられる状態を維持する
キャッシュレスを進めていても、釣り銭の準備を完全になくすと、障害時に会計そのものができなくなります。最低限の現金対応は残しておくのが現実的です。
事前に決めておくこと

営業中に考える余裕はありません。次の4つを決めて、紙にしてレジに置いてください。
①切り分けの順番
「他の決済を試す → 別のカードを試す → 読み取り方法を変える → 表示を控える」の4段階を書いておきます。
②代替の支払い方法
この店では何で代替するかを決めておきます。スタッフが判断に迷わなくなります。
③連絡先
決済代行会社や端末のサポート窓口の番号を、すぐ見える場所に書いておきます。探すところから始めると時間を失います。
④お客様への言い方
断定しない言い回しを1文だけ決めておきます。人によって説明が変わると、店の印象がぶれます。
スタッフ全員が操作できる状態にする
対応できる人が1人しかいないと、その人の不在時に店が止まります。基本操作と取消手順は、全員が一度は触っておくことをおすすめします。
取消・返金の手順は取消・返金処理を解説した記事で扱っています。
復旧したあとに確認すること
二重決済になっていないか
やり直した決済が両方通っていることがあります。復旧後は必ず履歴を確認してください。
確認と対応の手順は二重決済・重複請求の対応を解説した記事にまとめています。
件数と金額を突き合わせる
その日のうちに、レジの記録と決済の履歴を照合します。ずれがあれば、記憶が新しいうちに原因をたどれます。
入金に影響がないか
障害の影響で売上の確定が遅れると、入金のタイミングがずれることがあります。心当たりがある場合は、入金予定を確認しておくと安心です。
よくある質問
特定のカードだけ通らないのは、端末の不具合ですか?
多くの場合は違います。他のカードが通るなら、そのカード側の事情である可能性が高くなります。店舗側では原因を特定できないため、お客様にカード会社へ確認いただく形になります。
エラーの理由をお客様に伝えてよいですか?
店舗側に表示される内容は限られており、断定できるものではありません。原因を推測して伝えるのは避け、別の方法を案内するのが安全です。
通信障害中の売上はどうなりますか?
成立していない決済は売上になりません。オフラインで受け付けた場合は、通信回復後に処理される流れになります。扱いは契約内容によるため、事前確認が必要です。
障害が起きているかを、どこで確認できますか?
契約している決済代行会社や端末の提供元から案内が出ることがあります。連絡先と確認先を、導入時に控えておくと慌てずに済みます。




