「収入証紙って、収入印紙と同じもの?」
「収入証紙ってどこで買えるの?コンビニでも買える?」
「運転免許の更新で収入証紙が必要と言われたけれど、どうすれば…」
収入証紙(しゅうにゅうしょうし)は、名前がよく似た収入印紙(しゅうにゅういんし)と混同されがちですが、発行元も使いみちもまったくの別物です。ひとことで言えば、収入印紙は「国」に、収入証紙は「都道府県」に手数料を納めるための証票(しょうひょう)です。
この記事では、収入証紙とは何かという基本から、収入印紙との違い、主な使いみち、どこで買えるのか(そしてなぜコンビニでは買えないのか)、さらに近年進む廃止・キャッシュレス化の動きまで、まとめて分かりやすく解説します。
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収入証紙とは?まずは結論から
収入証紙とは、都道府県などの地方公共団体が、手数料や使用料を納めてもらうために発行している証票です。地方自治法にもとづき、各自治体が条例を定めて発行しています。
役所の窓口で手続きをするとき、現金の代わりにこの証紙を書類に貼る(または窓口に提出する)ことで、手数料を支払ったことの証明になります。つまり「その自治体に手数料を納めました」という引換券のようなものだと考えると分かりやすいでしょう。
収入証紙は「地方自治体に手数料を納める」ための証票
ポイントは、収入証紙のお金が最終的に都道府県などの地方公共団体の収入になるという点です。運転免許やパスポートなど、私たちが役所で受ける行政サービスの手数料を納める場面で使われます。
そのため、収入証紙は自治体ごとに独自に発行されており、デザインも金額の種類も自治体によって異なります。全国どこでも同じものが使える収入印紙とは、この点が大きく違います。
「証紙」と略されることも。自治体によって呼び名が違う
収入証紙は、単に「証紙」と呼ばれることもあります。また、自治体によっては正式名称が異なり、たとえば福岡県では「領収証紙」、沖縄県では「証紙」という名称が使われています。
呼び名は違っても、地方公共団体に手数料を納めるための証票という役割は共通です。手続きの案内に「証紙」とだけ書かれていても、多くの場合はこの収入証紙のことを指しています。
収入証紙と収入印紙の違い【表で整理】

収入証紙と収入印紙は、名前も見た目も似ているため非常に混同しやすいものです。しかし、発行元・納める先・使いみち・買える場所のすべてが異なります。まずは一覧表で全体像をつかみましょう。
| 比較項目 | 収入印紙 | 収入証紙 |
|---|---|---|
| 発行元 | 国(財務省) | 地方公共団体(主に都道府県) |
| 納める先 | 国 | 都道府県など |
| 主な用途 | 印紙税、登録免許税、登記や国に納める手数料など | 運転免許、パスポートの都道府県手数料、各種許認可・証明書の手数料など |
| 買える場所 | 郵便局、コンビニ、法務局など全国で入手しやすい | 県の売りさばき所(県庁・出先機関・指定金融機関など)。コンビニでは基本的に買えない |
| 見た目 | 切手に似た形が一般的 | 横長の長方形が多い(デザインは自治体ごとに異なる) |
| 使える範囲 | 全国共通 | 発行した自治体の中だけ(他県では使えない) |
いちばんの違いは「国」か「都道府県」か
最大の違いは、お金の納め先です。収入印紙は国(財務省が発行)に、収入証紙は都道府県などの地方公共団体に手数料を納めるための証票です。
そのため、同じ「役所での手数料」でも、国に納める手続きなら収入印紙、都道府県に納める手続きなら収入証紙、と使い分けられています。どちらが必要かは、その手続きの担当がどこかによって決まります。
用途で見分ける
収入印紙は、契約書や領収書にかかる印紙税、不動産登記にかかる登録免許税、登記事項証明書の取得など、国の税金や手数料の納付で使われます。一方の収入証紙は、運転免許の更新、パスポート申請の都道府県手数料、各種許認可の申請手数料などで使われます。
「これは国の手続きか、それとも都道府県の手続きか」を意識すると、どちらが必要か見当をつけやすくなります。なお、収入印紙が買える場所や金額については収入印紙はコンビニで買える?買い方や金額の記事で詳しく解説しています。
互換性はない。お互いの代わりにはできない
注意したいのは、収入印紙と収入証紙には互換性がないという点です。収入印紙を収入証紙の代わりに貼ることはできませんし、その逆もできません。
また、どちらも原則として現金での払い戻しはできません。買う前に「必要なのは印紙か証紙か」「いくらぶんか」を、手続きの案内でしっかり確認しておくことが大切です。
収入証紙は何に使う?主な使いみち

収入証紙は、都道府県が管轄するさまざまな手続きの手数料納付で使われます。代表的なものを見ていきましょう。
運転免許の更新・再交付・試験
運転免許は、多くの都道府県で収入証紙による手数料納付が使われてきた代表的な場面です。免許の更新や、紛失時の再交付、運転免許試験の受験手数料などで必要になります。
ただし後述のとおり、キャッシュレス化にともなって、免許の手数料を現金やクレジットカードなどで納める方式に切り替える自治体も出てきています。手続きの案内で最新の納付方法を確認しておくと安心です。
パスポート申請の「都道府県手数料」
パスポート(旅券)の申請手数料は、国に納める分と都道府県に納める分に分かれています。窓口申請の場合、この都道府県分を収入証紙で納める自治体があります。
この「国と都道府県で納め先が分かれる」しくみこそ、収入印紙と収入証紙が混同されやすい理由でもあります。次の見出しで、もう少し詳しく見てみましょう。
各種許認可・証明書などの手数料
このほかにも、収入証紙は幅広い手続きで使われます。たとえば、教育職員免許状の申請、各種営業許可などの許認可申請、納税証明書をはじめとする証明書の交付手数料などです。
いずれも「都道府県に手数料を納める」場面という点が共通しています。どの手続きで必要になるかは、案内する窓口や申請書に明記されているので、そこで確認しましょう。
【混同の元凶】パスポートは印紙と証紙が「同居」する
収入証紙と収入印紙が特に混同されやすいのが、パスポートの窓口申請です。手数料が「国の分」と「都道府県の分」に分かれているため、1つの申請書に収入印紙(国の分)と収入証紙(都道府県の分)を並べて貼る、という場面が生まれます。
「同じ手続きなのに印紙と証紙の両方が出てくる」——これが、両者を"同じもの"と勘違いしてしまう大きな原因です。逆にいえば、この構造さえ理解しておけば、印紙は国・証紙は都道府県という違いがすっと腑に落ちるはずです。
収入証紙はどこで買える?コンビニでは基本買えない

「収入証紙 コンビニ」で検索する方が多いのですが、結論から言うと、収入証紙はコンビニでは基本的に買えません。収入印紙のように全国どこでも手軽に、とはいかないのが実情です。
基本は各県の「収入証紙売りさばき所」
収入証紙は、各都道府県が指定した「収入証紙売りさばき所(販売場所)」で購入します。もっとも確実なのは、県庁や、地域振興事務所などの県の出先機関の窓口です。
そのほか、指定を受けた銀行・信用金庫、交通安全協会、運転免許試験場や免許センター内の売店などでも扱われていることがあります。取扱場所や金額の種類は自治体ごとに違うため、事前の確認が欠かせません。
コンビニ・郵便局・ネット通販で買えない理由
収入証紙がコンビニで買えないのは、それが「都道府県ごとの証票」だからです。全国展開のコンビニチェーンが、47都道府県それぞれ異なる証紙を店頭で管理・販売するのは現実的ではありません。
同じ理由で、郵便局やゆうちょ銀行でも基本的に取り扱いはなく、Amazonや楽天などのネット通販でも原則として販売されていません。収入証紙は「その自治体の売りさばき所へ買いに行くもの」と覚えておきましょう。
購入時の注意点(現金・平日・事前確認)
収入証紙の購入は現金払いが基本で、クレジットカードや電子マネーが使えないことがほとんどです。また、窓口は平日の日中のみで、土日祝日は購入できない場所が多い点にも注意しましょう。
売りさばき所によっては、必要な金額の証紙の在庫が揃っていないこともあります。出かける前に、その自治体の公式サイトで最新の販売場所と営業時間を確認し、心配なら電話で在庫を問い合わせておくと確実です。
収入証紙は廃止が進んでいる?キャッシュレス化の動き

近年、収入証紙をめぐる状況は変わりつつあります。行政のキャッシュレス化にともない、収入証紙を廃止したり、別の納付手段に切り替えたりする自治体が増えているのです。
廃止・移行が広がっている背景
すでに東京都のように、収入証紙の制度を廃止して現金などでの納付に切り替えた自治体があります。さらに近年は、千葉県のようにキャッシュレス決済への移行にあわせて収入証紙制度そのものを廃止する方針を示す例も出てきています。
ただし、いつ・どの自治体が廃止するかは地域によって状況が大きく異なります。「自分の県はまだ収入証紙を使うのか、それともキャッシュレスに変わったのか」は、必ずその都道府県の最新情報で確認するようにしましょう。
オンライン申請ならクレカ一括で「証紙も印紙も不要」
納付手段の進化という点で象徴的なのが、パスポートのオンライン申請です。オンラインで申請すると、国の分と都道府県の分の手数料をまとめてクレジットカードなどで支払えるため、収入証紙も収入印紙も購入する必要がなくなります。
証紙を買いに窓口へ行く手間が省けるこうしたキャッシュレス化は、行政手続き全体で少しずつ広がっています。決済手段が多様化するなかで、収入証紙は「必ず必要なもの」から「手続きによっては使うもの」へと位置づけが変わりつつあると言えるでしょう。
自分の都道府県の最新状況を確認する方法
もっとも確実なのは、手続きを担当する都道府県の公式サイトを見ることです。「(都道府県名)+収入証紙」や「(都道府県名)+(手続き名)+手数料」で検索すると、納付方法の案内ページが見つかります。
そこに「収入証紙で納付」とあれば売りさばき所で購入し、「キャッシュレス決済」や「現金」とあればその方法に従います。手続きの直前に一度確認しておけば、当日に慌てずに済みます。
収入証紙のよくある質問
未使用の収入証紙は払い戻せる?
原則として、未使用の収入証紙でも現金での払い戻し(還付)はできません。買いすぎたり、手続きが不要になったりしても、そのまま現金には戻せないのが基本です。
ただし、手数料の額が変わった場合など、一定の条件にかぎって還付に応じる自治体もあります。該当しそうなときは、発行元の都道府県の公式サイトや窓口で取り扱いを確認してみましょう。
他県の収入証紙は使える?
使えません。収入証紙は発行した自治体の中だけで有効なので、たとえば隣の県で買った証紙を自分の県の手続きに使うことはできません。
引っ越しなどで別の都道府県の手続きをする場合は、その都道府県の収入証紙を用意する必要があります。手元に古い証紙が残っている場合も、他県では使えない点に注意しましょう。
間違えて収入印紙を買ってしまったら?
収入印紙と収入証紙は互換性がないため、収入印紙を収入証紙の代わりに使うことはできません。買い間違えたときは、あらためて正しい方を用意する必要があります。
なお、未使用の収入印紙は、郵便局で所定の手数料を払うことで別の額面などに交換できる制度があります(現金での払い戻しはできません)。収入印紙側の扱いについては、収入印紙の買い方や金額の記事もあわせてご覧ください。
収入証紙はクレジットカードで買える?
売りさばき所での購入は現金払いが基本で、クレジットカードや電子マネーが使えないことがほとんどです。カードで支払いたい場合は、そもそも収入証紙が不要になるオンライン申請などの方法がないか、手続きの案内を確認してみてください。
行政手続きの料金や税金の納め方は、証紙のほかにも払込取扱票などさまざまです。納付方法の全体像は払込取扱票とは何かや、送金と振込の違いの記事も参考になります。





