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資金決済法とは?前払式支払手段・資金移動業をわかりやすく解説【2026年版】

決済の基礎知識法規制5分で読める

資金決済法とは?前払式支払手段・資金移動業をわかりやすく解説【2026年版】

資金決済法とは?前払式支払手段・資金移動業をわかりやすく解説【2026年版】

「資金決済法って、どんな法律なの?」

「電子マネーやプリペイドを発行するには、規制があるって本当?」

「〇〇ペイの送金機能は、何の法律にもとづいているの?」

キャッシュレス決済が広がるなかで、その土台となっているのが「資金決済法(資金決済に関する法律)」です。事業者として前払式のサービスや送金機能を扱う場合には、避けて通れない法律です。

とはいえ、多くの店舗・EC事業者にとっては「自社が直接対応する法律」というより、「利用している決済サービスの土台になっている法律」という位置づけです。まずは全体像をつかんでおきましょう。

この記事では、資金決済法とは何かという全体像から、前払式支払手段・資金移動業・電子決済等代行業という主要な区分、そして事業者への関わりまでを、専門用語をかみくだいて解説します。

資金決済法とは?

資金決済法とは、お金の支払い・送金・電子的な決済に関するルールを定めた法律です。利用者を保護し、決済サービスが安全に運営されるようにすることを目的としています。プリペイドカードや電子マネー、コード決済、送金サービスなど、私たちの身近な決済の多くがこの法律の対象になっています。

もともと送金は銀行だけが行える業務でしたが、キャッシュレス化の進展にあわせて法律が整備され、銀行以外の事業者も一定のルールのもとで決済・送金サービスを提供できるようになりました。資金決済法は、その土台となる法律です。

資金決済法が対象とする主な区分

資金決済法が扱う代表的な区分として、次の3つがあります。

  • 前払式支払手段…あらかじめお金をチャージして使う仕組み(プリペイド・電子マネーなど)。
  • 資金移動業…銀行以外の事業者が行う送金サービス。
  • 電子決済等代行業…銀行口座と連携して支払いや口座情報の取得を仲介する業。

それぞれ順番に見ていきましょう。

前払式支払手段とは

前払式支払手段とはの解説図

前払式支払手段とは、その名のとおり「先にお金を払って(チャージして)、あとで使う」仕組みのことです。商品券やギフトカード、交通系ICや各種電子マネー、プリペイド式のコード決済などが該当します。電子マネーの仕組みは電子マネーとはもご覧ください。

身近な例では、交通系ICへのチャージ残高、コンビニで買えるプリペイドカード、ゲームやアプリで使う電子マネーなどが前払式支払手段にあたります。日常のあちこちで使われている、とても身近な仕組みです。

自家型と第三者型

前払式支払手段は、使える範囲によって2つに分かれます。

  • 自家型…発行者のお店やサービスの中だけで使えるもの(自社の商品券など)。
  • 第三者型…発行者以外のお店でも使えるもの(広く使える電子マネーなど)。

第三者型を発行する場合は、登録が必要になるなど、より厳しいルールが適用されます。

これは、第三者型のほうが広く流通し、影響を受ける利用者が多いためです。発行額が一定を超えると、届出や登録、財務状況の報告などが求められます。

発行事業者に求められる主な義務

前払式支払手段を発行する事業者には、利用者を保護するための義務が課されます。代表的なのが、利用者が未使用のまま預けている残高に応じて、一定額を法務局へ供託するなどの「発行保証金」の仕組みです。これにより、万一発行者が破綻しても、利用者の資産が一定程度守られるようになっています。

有効期限と払い戻しのルール

前払式支払手段には、有効期限が設けられることがあります。また、原則として現金への払い戻しは制限されていますが、サービスの終了時など一定の場合には、払い戻しが行われることがあります。利用者が不利益を被らないよう、残高の確認方法や利用条件を表示する義務も定められています。

資金移動業とは

資金移動業とはの解説図

資金移動業とは、銀行以外の事業者が「送金(資金の移動)」を行うためのしくみです。かつて送金は銀行だけの業務でしたが、資金決済法により、登録した事業者も一定の範囲で送金サービスを提供できるようになりました。

コード決済アプリの「送金」「割り勘」機能などは、この資金移動業にもとづいて提供されています。送金できる金額の上限に応じて、いくつかの区分が設けられています。

たとえば、少額の送金を扱う区分から、より高額の送金に対応する区分まで段階が分かれており、扱う金額が大きいほど厳しい管理が求められます。利用者から預かったお金を保全する義務も課されています。

コード決済アプリで「送金」や「出金」ができるのは、この資金移動業の登録を受けているためです。銀行を介さずに個人間でお金をやり取りできるのは、資金決済法の整備によって可能になった比較的新しいサービスです。

電子決済等代行業とは

電子決済等代行業とはの解説図

電子決済等代行業とは、利用者と銀行の間に立ち、口座からの支払い指図を伝えたり、口座情報を取得したりするサービスを行う業のことです。家計簿アプリや、銀行口座と連携する決済サービスなどが関係します。利用者の口座情報を扱うため、登録やセキュリティ対応が求められます。

銀行とAPIで連携し、利用者の同意にもとづいて口座情報を安全にやり取りする仕組みが整えられています。オープンなデータ連携を進めつつ、利用者保護とのバランスをとるための業態といえます。

事業者にとっての資金決済法

事業者にとっての資金決済法の解説図

多くの店舗・EC事業者は、決済代行会社を通じてキャッシュレス決済を受け付けるため、資金決済法への対応を直接自社で行う場面は多くありません。法対応の多くは、決済サービスを提供する側が担っています。

そのため、店舗・EC事業者は「自社が資金決済法にどう対応するか」を細かく気にするより、「信頼できる決済サービスを選ぶ」ことに集中すれば十分なケースが多いといえます。

ただし、自社でプリペイドや独自の電子マネー、ポイント、送金機能などを発行・提供しようとする場合は、資金決済法の対象となる可能性があります。その際は、専門家や監督官庁への確認が必要です。関連する決済のルールとしては、クレジットの分割・リボ払いを規制する割賦販売法や、カード情報の安全管理を求めるクレジットカード・セキュリティガイドラインもあわせて理解しておくとよいでしょう。

店舗としてキャッシュレス決済を導入するだけであれば、こうした法対応は決済代行会社に任せられます。どの決済を導入すべきか、コストはどれくらいかを知りたい場合は、無料診断で目安を確認できます。

資金決済法に関するよくある疑問

お店のポイントも資金決済法の対象?

お店が販促として無償で付与するポイントは、原則として前払式支払手段には当たりません。ただし、現金でチャージして使える電子マネーのような仕組みは対象になり得ます。

商品券やギフト券も対象?

はい。自社でのみ使える商品券(自家型)や、広く使えるギフトカード(第三者型)は、前払式支払手段として資金決済法の対象になります。

まとめ

資金決済法は、前払式支払手段・資金移動業・電子決済等代行業といった決済サービスのルールを定め、利用者を保護するための法律です。プリペイドや電子マネー、送金機能、口座連携サービスなど、身近な決済の多くがこの法律にもとづいて運営されています。

普段は意識しませんが、私たちが安心してプリペイドや電子マネー、送金アプリを使えるのは、この法律による利用者保護の仕組みがあるからです。

一般的な店舗・EC事業者が決済代行を通じてカードやコード決済を受け付ける場合、法対応の多くはサービス提供側が担います。一方で、自社で前払式の仕組みや送金機能を提供する場合は、資金決済法の対象になり得るため注意が必要です。決済まわりの仕組みは決済代行とはもあわせてご覧ください。

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