法人間決済の課題
日本の法人間決済は依然として銀行振込が主流で、約80%の企業が請求書ベースの銀行振込を利用しています。この結果、①振込手数料の累積(1件あたり440〜880円)、②月末の振込作業の集中による経理負担、③支払いサイト(30〜60日)による資金繰りの圧迫、④請求書の紙管理・突合作業のコスト という4つの課題が慢性化しています。特に中小企業では、経理担当者の月末残業時間の約40%が振込関連業務に費やされているという調査結果があります。これらの課題を解決する手段として、請求書カード払い(BPSP)や電子帳簿保存法に対応したデジタル決済の導入が注目されています。
BPSPの仕組みとメリット
BPSP(Bill Payment Service Provider)は、銀行振込の請求書を法人クレジットカードで決済できるサービスです。仕組みは簡単で、①請求書をアップロード、②支払い先・金額・希望日を指定、③BPSP事業者が取引先へ銀行振込を代行、④カード引き落とし日にまとめて請求。取引先は通常通り銀行振込を受け取るため、サービスの利用を知られることはありません。メリットは、①支払いサイトの30〜60日延長、②カードポイント・マイルの獲得、③振込作業の自動化、④経理業務の一元管理の4つ。JPCCのBPSPは数千万円単位の高額決済にも対応しています。
導入効果とROI
BPSPの投資対効果(ROI)を試算します。月間1,000万円の仕入れをBPSP化した場合、①支払いサイト延長による運用利回り:年利1%で計算すると年間約10万円の機会利益。②カードポイント還元(1%):年間約12万円。③振込手数料の削減(月50件×660円):年間約40万円。④経理工数の削減(月10時間×時給2,000円):年間約24万円。合計で年間約86万円のコスト削減効果が見込めます。BPSP手数料を差し引いても、投入コストの2〜3倍のリターンが得られるのが一般的です。
電子帳簿保存法への対応
2024年1月から電子帳簿保存法の電子取引データ保存が完全義務化されました。BPSPを利用する場合、取引データは電子的に管理されるため、紙の請求書を個別に保存する必要がなくなります。ただし、検索要件(取引年月日・金額・取引先で検索可能)と改ざん防止措置(タイムスタンプまたはシステムによる制約)への対応が必要です。JPCCのBPSPプラットフォームは、これらの要件を満たした取引データの自動保存機能を標準搭載しており、追加の文書管理システムなしに法令に準拠できます。
よくある質問(4問)
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JPCC編集部
決済ソリューション専門家。決済業界の最新動向や技術トレンドを、事業者様に分かりやすくお届けします。
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友寄 玄道(代表取締役)
ジャパンクレジットカード株式会社代表取締役。PCI DSS v4.0.1準拠環境の構築を主導。